食事を制限し、米・パンなどブドウ糖を含んだ食物の補給が途絶えると、
しばらくは肝臓に蓄えたグリコーゲンを分解してブドウ糖に変えて凌ぐが、
貯えがなくなると蛋白質(主に筋肉)を分解してブドウ糖に替え、
これにより脳は活動を維持する。

グルコース(ブドウ糖)
この現象を「糖新生」と言い、筋肉を犠牲にしてでも一番大切な脳を守ろうとする身体の反応である。
世間で流行りの食事制限系のダイエットはほぼここを狙っている。
低インシュリン、バナナ、リンゴetc・・・
ブドウ糖を含まない、又は乏しいもので満腹感をもたせておいて、
実は体の中で起こっているのは糖新生。
1ヶ月で5キロのダイエットに成功!などと喜んでおられる女性の大半は
糖新生により筋肉を衰弱させている。
タンパク質はその分子1に対し3の水を引きつけている。
筋肉が1グラム落ちれば体重は4グラム落ちる事になる。
いったんついてしまった脂肪は筋肉の細胞に取り込んで燃焼するしかない。
余分な贅肉を削りたいなら筋肉をしっかり動かし鍛えるべきで、
1キロの脂肪を燃焼するには毎日1時間走っても1か月かかる。
トレーニングによるシェイプアップは、筋肉量が増えるために体重が減りにくく、
体重計の数値のみを基準に、太った・痩せたと騒ぐのは危険である。
一生懸命に草(野菜)ばかりを食べているお嬢さん、
明け方のまだ暗いうちから起きだして、朝飯も食わずに公園を歩くお父さん・お母さん。
脂肪を削るつもりがひたすら健康を削っている事を、一人でも多くの人に知って欲しい。